なぜ抗酸化が必要なのか?活性酸素で体が錆びていく…

こんにちは、久家です。
 
健康な体を作るための栄養戦略

1. 腸内環境の適正化
2. 脂質摂取の最適化
3. 抗酸化と解毒
 
今回から

3.抗酸化と解毒

についてお伝えします。
 
普段の食事で抗酸化や解毒のことまで考えている人はなかなかいないかもしれませんが、これって人間の体にとってとても大事なことなんです。
 
まずは「抗酸化」について知ることから始めましょう!

目次

活性酸素が老化を引き起こす

皮を剥いたリンゴをそのままにしておくと…、切り口が茶色く変色しますよね?あれは空気中の酸素によって「酸化」するからです。それと同時に水素が奪われる反応でもあります。

また、釘などの鉄が次第に錆びていくのも「酸化」です。
 
酸化とはサビるのと同じことで、人間の体の中でもこれと同じことが起きているんです。
 
健康であるということは、ひとつひとつの細胞が元気な状態であることです。しかし…

年齢とともに細胞は酸化していきます。
 
酸化し傷ついた細胞はその働きが低下し、細胞の数も減っていきます。つまり細胞の酸化が老化を引き起こし、さまざまな生活習慣病の原因にもなるのです。
 
そしてこの体のサビ(=酸化)の原因が

「活性酸素」

と言われています。

酸化の原因「活性酸素」とは?

細胞がエネルギーを作る際に副産物として発生するのが「活性酸素」です。
 
活性酸素と聞くと悪いイメージがありますが、適量に作られた活性酸素はウイルスや細菌が体内へ侵入するのを防いだり、殺菌・消毒作用で私たちの身を守る強力な武器として役立っているんです。
 
問題なのは…

活性酸素が増えすぎること
 

・電磁波
・ストレス
・過剰な運動
・紫外線
・たばこ
・排気ガス

などの生活環境が原因で、体内では過剰な活性酸素が生み出されます。この過剰な活性酸素が「悪玉活性酸素」となって、体のサビの原因となる酸化を引き起こすと言われています。
 
現代社会に生きる私たちは、常に活性酸素が過剰に生み出される環境にさらされています。このような環境で生活している私たちが今後健康に生きていくためには、体内で過剰に作られる活性酸素を抑える必要があります。
 
活性酸素による酸化によって体が錆びるのを防ぐのが「抗酸化」です。

抗酸化とミトコンドリア

抗酸化と解毒を考える上で重要なものは…

「肝臓」「ミトコンドリア」

この2つにフォーカスするのが最も効率がいいと僕は思っています。「この2つをやれば完全だ」というわけではなく、あくまで効率性の話。人間の抗酸化や解毒に対応するメカニズムのメインを張っているのがこの2つです。なので、ここの機能を強くしていこう、というのが基本戦略になります。

今回は「ミトコンドリア」についてお伝えしていきます。

ミトコンドリアとは細胞の中で独自の働きをする細胞で「細胞内小器官」と呼ばれるものです。

赤血球を除くほとんど全ての細胞に存在し、特に肝臓、腎臓、筋肉、脳など、エネルギーを多く使う臓器ほど数多く存在します。

食事から取り込んだ栄養素と空気中から取り込んだ酸素を使って、体の細胞が活動するために必要なエネルギーのほとんどを供給しているのがミトコンドリアで、エネルギーの生産工場とも言われます。

なのでミトコンドリアの働きは非常に重要なわけですが、エネルギーを生み出す際に「活性酸素」が同時に発生します。

通常、活性酸素は細胞に備わっている抗酸化機能の働きにより除去されます。しかしさまざまな酸化ストレスにより活性酸素の生成量が多くなると…、除去が追いつかずにダメージが蓄積していきます。

活性酸素によるダメージが蓄積すると、ミトコンドリアの機能が低下してエネルギー産生効率の低下、活性酸素の増加が起こることが分かっています。

なのでミトコンドリアを元気にすることは、抗酸化を考える上でとても重要なことなのです。

抗酸化だけではない!ミトコンドリアは解毒器官

次は解毒に関して。肝臓が解毒器官というのはピンとくると思いますが、ミトコンドリアが解毒器官というのはピンとこない人がほとんどではないでしょうか?これって結構見落とされている部分で、ミトコンドリアは解毒に関してものすごく重要な器官なんです。

子供ってピーマンとか人参など野菜嫌いな子って多いですよね。ああいうクセのある食べ物をなぜ子供が嫌うのか?

「ミトコンドリアが少ないから」

と言われています。

植物のクセっていうのは外敵から身を守るための「毒」です。ピーマン、アスパラ、人参、セロリ…などのような野菜を食べても私たち人間が元気でいられるのは、その毒を摂取しても解毒できるから。解毒することで良いところ(栄養)だけを利用できるんです。

これは体中にあるミトコンドリアが植物の毒を解毒して無害化してくれているから。

小さな子供ってまだ未発達な部分が多く、ミトコンドリアの数も不十分なので大人に比べて解毒できないんですね。だから子供が野菜を嫌うのは、植物が身を守ろうと出している毒に対して「食べたら危ない」と反応しているというふうにも考えられます。

こういう視点で見ると「好き嫌いは良くない」と子供に無理に野菜を食べさせるのはいかがなものか、と思ってしまいますが…

子供の頃に食べれなかった野菜も、大人になったら大抵のものは食べれるようになりますよね。好きかどうかは別にして。あれはミトコンドリアが増えて十分な解毒機能を持ったからなんです。

これくらいミトコンドリアっていうのは解毒という機能に大きな役割を担っているんですね。抗酸化と同様に、ミトコンドリアを元気にすることは解毒の機能を高める上でもとても重要なことなのです。
 
 
いかがでしたか?
 
今回は抗酸化、ミトコンドリアについてお伝えしました。どちらについてもこんな機会でもなければ考えることはないと思います。
 
しかし現代社会の環境の中で健康に生きていくためには、抗酸化は絶対に必要なこと。そしてミトコンドリアはその抗酸化に大きく関わるものなのです。
 
いかに重要なものなのか分かっていただけたでしょうか。
 
今回の内容を踏まえると抗酸化と解毒に関する戦略は
 
ミトコンドリアが活性化するような栄養摂取をしていく

ということになります。
 
次回は「ミトコンドリアを活性化する方法」についてお伝えします。


今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

久家

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