こんにちは、久家です。
今回からは、食事についてお伝えしていきます。健康についていろいろ調べると情報量として一番多いのが食事です。ネットで検索すれば膨大な量の食事に関する情報が出てきて、そこではいろんな人がいろんなことを言っています。
こっちでは良いと言っていることが、別のところでは悪いと言われている。
そんなことばっかりで、何を信じていいのかわからなくなりますよね?なので、これを読んでくださっているあなたには、そんな膨大な情報の中から自分に必要な情報を選択できるようになるために「考え方の軸」みたいなものを作ってほしいと思います。
僕自身も食事の考え方については、かなりいろんな情報に振り回されてきました。しかし一本軸ができると、いらない情報が入ってこなくなるので、しっかりとした考え方が身につきました。
今回からその軸についてお伝えしますので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
食事で意識したいことは
・消化の重さ
・内臓を休める
この2つです。
消化不良を起こすと…
食べすぎて胃腸が疲れるという状態は、誰でも経験のあるものです。そう言った時に「消化に重い」「胃が重たい」と表現することがあります。
ここで言う「重い」とはどういった意味なのでしょうか?
消化に重いという意味を「量をたくさん食べたから…」「油物を食べたから…」と思っている人が多いのですが、消化に重いか重くないかというのはこういったカロリー的なものではありません。
例えば、忙しく仕事をして…、ハードにトレーニングもして…、ストレスもかかって…、といった1日を過ごしてから消化に重いものを食べたとすると、もう体は消化に費やすエネルギーが足りない状態になっています。
そうすると、消化不良を起こすわけです。消化不良を起こすと何が起こるかと言うと、西洋医学的にはお腹を壊したり、胃が痛くなったり、もっとミクロな話をすると活性酸素がめちゃくちゃ増えているので、肌がボロボロになっていったり…内臓がボロボロになっていったり…と細胞自体が傷つけられて老化が促進されていくことがわかっています。
お腹を壊すだけならまだいいですが、その間に体の中では、活性酸素によって細胞やDNAがどんどん傷つけられていく。
こういう理由で西洋医学の観点では、食べ過ぎがよくないですよ、と言われるわけです。
食べ過ぎは、毒をためるとも言われます。体の中にどんどん毒が溜まっていって、それが万病の元になるという発想があります。
毒が溜まっていく原因の主たるものが消化に重たいものを食べすぎている状態です。
こういうことがあるので、消化に重いとはどういうことなのかを理解する必要があるわけです。
消化に重いとは?
消化に重いとは、消化に大きなエネルギーを必要とする
ということです。
次の3つを頭に入れておくと良いでしょう。
①個体>液体
液体よりも固体の方が消化にエネルギーを必要とします。
これは何となくイメージが湧くのではないでしょうか。
②冷たい>温かい
温かいものよりも冷たいものの方が消化にエネルギーを必要とします。
夏場はただでさえ暑さによって体力を奪われ疲労しやすいです。そんな状態で冷たいものばかり摂ってしまうと…。冷たいものを食べたり飲んだりしたい気持ちはわかりますが、体には相当な負担がかかるということを知っておきましょう。
③有毒>無毒
毒が多ければ多いほどそれを解毒するエネルギーが必要になります。
また人体に想定していない物質だった場合、「これどうしたらいいんだ?」って体が困るので、それだけエネルギーが必要になります。
例えば、薬は体にとっては毒です。毒を飲んで毒を制している状態と言えるでしょう。なので、薬はめちゃくちゃ消化に重たい。胃が疲れる感じはないと思いますよ。物質量としても重くないし、カロリーも無いので。
ただ、消化に重いので内臓がめちゃくちゃ疲れます。
だから、薬を飲んでいる時期に食べ物をいっぱい食べたりだとか、運動をめちゃくちゃしたりだとか、仕事をゴリゴリ入れているだとかはやめた方がいいでしょう。毒を分解できるエネルギーがなくなり、薬の副作用が出やすくなってしまいます。
ではサプリメントはどうでしょうか?
サプリメントって食べ物に含まれている栄養素を抽出して固めたものです。「食べ物を分解・消化して栄養素を取り出す」という工程が省かれてるから負担が少ない感じがしますよね。スッと消化・吸収される気がするし、実際ほとんどのサプリメントがそれを謳っています。
しかしこれ…結構疲れるんですね。
これは僕の見解ですが、おそらく人体が想定していない型で栄養素が入ってくると体が困るんだと思います。どう処理していいのか体がわからないので、逆に疲れてしまうのでしょう。
胃に入った段階でもう栄養素になっているってことは、そもそも自然界ではありえないこと。
何工程も経た上で、ある酵素で分解して…、それに対してまた別の酵素で分解して…、これを繰り返した上で吸収するといったことを何時間もかけてやるように体はできています。これが一番無理・無駄が無いプロセスなんです。その工程を全部飛ばしたから体が楽になるかと言えば、そうでもないってことです。
あとはプロテイン。
一般的には、肉や魚でタンパク質を摂るよりも軽くて吸収が早いと言われています。確かに、吸収は早いし体も膨れます。でも…、疲れるんです。肉の方が一般的には重いと思われていますが、ちゃんとした肉を選べばプロテインよりも全然軽いです。そして内臓が元気なのが分かると思います。
サプリやプロテインが悪いと言っているのではありません。消化を考えた時にこれらは「重い」ということを分かった上で使わないと、体にマイナスに働く場合があるということです。
サプリメントの話をするときに、僕は毎回言うのですが、
サプリメントはあくまで栄養補助食品
やはり人間は、食べ物から栄養を取るのが一番ですし、今回の話からも分かるように、人体はそういうふうにできているのです。
「旬」を意識した食事をしよう!
今が旬の食材って何かわかりますか?
スーパーに行けば年中欲しい食材は売っているので、「旬のもの」ってわかりにくくなっていますが、ぜひ「旬のもの」を意識した食事を取るようにしてみてください。
なぜかというと…
「旬のもの」は消化に軽いです。
旬なものって美味しいだけじゃなく、体に優しいんです。
これからの季節の旬の食材を載せておきますので、ぜひ参考にしてください。
4月
野菜/キャベツ、玉ねぎ、アスパラ、
たけのこ、ごぼう、レタス
グリーンピース、かぶ、椎茸
果物/イチゴ、あまなつ、キウイ
グレープフルーツ、マンゴー
魚介/サワラ、しらす、メバル、鯛
季節の変わり目に風邪をひきやすいのはなぜ?
旬の食材は人間の消化という機能と密接に繋がっています。季節の変わり目って風邪ひきやすいと言われますが、何でなのか考えたことはありますか?
季節の変わり目ごとに体の状態って変わっているんです。夏には夏仕様の体、冬には冬仕様の体みたいになっている。
季節ごとにその季節仕様の体があって、その仕様が変わる時にはエネルギーが必要になります。
そのエネルギーが必要な時に、体に負荷がかかるような消化に重い食事をしていたり負荷が強い運動をしていると、エネルギーが足りなくなって風邪を引いてしまうのです。
このように季節の変わり目には体の仕様変更に伴うエネルギーが必要になるので、風邪を引かないようにするには…旬を意識した食事を摂ったり消化に重くない食事を意識することで、消化に必要なエネルギーを抑えることが大事になります。
これを全部守ろうとすると味気ない食事になってしまうので、厳格にやるのではなく、自分の体に聞きながらくらいでいいと思います。
体が疲れているならしっかり守った方がいいでしょうし、体が元気なら少しぐらい無理しても大丈夫です。風邪をひいた時は、温かい、かつ液体のものしか取らないのがいいでしょうし、症状がひどければ、何も摂らないぐらいでもいいかもしれません。
これって昔から日本人はやってきたことです。
重湯やお粥からはじめて、うどんにして…みたいな感じで、温かくて、汁物で、柔らかいものでと段階を踏んで徐々に普通の食事に戻していきますよね。
日本人の「おばあちゃんの知恵」的なものって体にとってとても重要なことなんです。
内臓も使えば疲労する
あなたは1日の中でどれくらい食べない時間を作っていますか?
食事で気にしたいことの2つ目は
内臓を休める
一切食べない時間を設けたいということです。
※ここでいう時間とは、連続して○時間という意味です。
睡眠時間も含めて連続して○時間は食べない時間を作るということ。現代人は、そもそも食べ過ぎなんです。食べ過ぎと言っても量の話ではなく時間の話。間隔がなさすぎるんです。
トレーニングで言うと、休憩がなさすぎるということ。ずっとトレーニングしていたらオーバーワークになりますよねって話と一緒です。
私たちの体調不良の大半は内臓のオーバーワークが原因だと言ってもいいくらい、人間は食べ過ぎています。
使ったら休めるというのは肉体として当たり前のこと。
このごく当たり前のことを忘れないでください。
あなたは自分の内臓を休ませていますか?
空腹の重要性
胃腸も筋肉なので繰り返しになりますが、使ったら休めることが必要です。
特に空腹時間(何も食べない時間)が16時間を超えると
「オートファジー」
と呼ばれる機能が活性化することがわかっています。
オートファジーのオートは「自己」、ファジーは「食べる」。ごくごく簡単に言うと、細胞の中の余計なものを細胞自体が取り除くシステムです。小さな掃除機のような器官が突然現れ、細胞の中を掃除するといったイメージです。
古くなったり壊れたりして不要になったタンパク質やミトコンドリアが、これにより除去されます。さらに、集めた“ゴミ”からたんぱく質を作り出します。
オートファジーは、最後に物を食べてから12時間経つと始まり、16時間経つとほぼ確実に機能すると言われています。なので、
1日のうち睡眠時間を含めて16時間は連続して何も食べないのがベスト。難しければ、12時間から始めるのが良いでしょう。
12時間であれば、睡眠前2時間、睡眠8時間、起床後2時間で良いので、割とやりやすいのではないでしょうか。
オートファジーによって細胞の生まれ変わりが起これば、不要なものや老廃物が一掃され、全身の細胞や組織・器官の働きが活性化し、肥満の解消はもちろん、病気になりにくく若々しい体になります。
また良くない細胞が自分で分解されていく機能でもあるので、この機能が活性化すれば感染症に対して強い体を作ることができます。細胞がウイルスに感染しても、その細胞が自動的に迅速に死滅していけばウイルスごと死んでいくわけなので事態は収束するわけです。
細胞の自滅ということは当然、癌に関しても重要な働きをしているだろうとも言われています。
オートファジーの機能が活性化すると新陳代謝が促されるので、常にフレッシュで元気な細胞に入れ替わっていきます。これは動脈硬化をはじめとした生活習慣病にはとても効果的です。
感染症対策
がんの予防
生活習慣病の改善
オートファジーはこれからの「人生100年時代」の健康にとても重要な役割を果たすものだと僕は思います。ぜひ日頃から「食べない時間」を意識して食事というものを考えてみてください。
いかがでしたか?
今回お伝えした内容は日々の食事を考える上でとても重要な考え方です。そして特にお金がかかることはありませんし、難しいこともありません。やることは、消化の重さを意識して食べない時間を作ればいいだけなので。
日々の健康づくりの参考にして頂けたら幸いです。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
久家