あけましておめでとうございます。
2026年も、どうぞよろしくお願いいたします。
「今年こそ早寝早起きをしよう」
「今年は間食を減らそう」
「今年は何か運動を始めよう」
そんな目標を立てて、1年をスタートした人もいるのではないでしょうか。
健康情報は、年々アップデートされていきます。新しい理論、新しい習慣、新しい常識。気づけば、昨日まで非常識だったものが“常識”の顔をして並んでいる。それ自体は悪いことじゃない。むしろ、選択肢が増えるのは良いことです。
ただ、それらを眺めていると、ここ数年で明らかに強くなっているものがあることに気づきます。
健康情報にまとわりつく、“正義”です。
「整えましょう」と言えば自己責任論だと言われ…
「頑張りましょう」と言えば根性論は有害だと言われ…
「こうすると良い」と言えば配慮がないと言われる
どこからともなく正義が飛んできて、身動きが取れなくなる。コンプラと断定回避が支配する昨今、もう何をどう言っても角が立つんですね。
一昔前の健康のタブーといえば、宗教っぽい療法とか、怪しいサプリとか、そのくらいでした。でも今は違う。健康そのものが、情報と感情の戦場になってしまった。
運動したら「意識高い」と言われ、しなければ「怠け者」と言われる。
体重を気にしたらルッキズムと言われ、気にしなければ自己管理ができてないと言われる。
何を食べても、何をしなくても、何をし過ぎても炎上する…
これって健康だけの話じゃありませんよね。
年末の忘年会で入った店で、隣の席からぼやきが聞こえてきました。
「最近の若いもんは…」という、あの定番のやつです。面白いので耳を澄ませていたら、結局はこういうことでした。
教えたらモラハラ。教えなければ怠慢。挑戦させればパワハラ。簡単な仕事を振れば、退職代行が出てくる(笑)どう対応しても、“正しさ”が飛んでくる。
つまり僕らは今、半分冗談みたいなことを、半分真面目に考えないといけない時代に入っているということです。
こんな時代に、「僕らはどう生きるべきなのか?」と考えたりもするのですが、最近、思うんです。
「そんなの知ったこっちゃない」と。
人は、未知のものに囲まれると本能的に「正解」を求めます。不安だからです。安心したくて、答えを探すんです。健康はまさにそれです。
体の痛み、違和感、疲れ、眠れなさ…、原因がはっきりしないものほど、人は強い答えを求めます。
「これさえやれば治る」
「これが真犯人だ」
「この方法が最短だ」
そう言ってくれる“正解のレシピ”が欲しくなる。不安を減らしたくて、答えを欲しがるのは人として自然です。
でも。
健康に関して、その欲求に従い続けると、だいたいこうなります。
流行に振り回される。
言ってることが真逆の情報を同時に信じる。
昨日までの正義を今日捨てて、明日の正義を崇拝する。
そして、疲れる。
ここははっきり言います。それは、健康になりたいんじゃなくて、安心したいだけです。
“自分の体”じゃなく、“正解”に寄りかかりたいだけ。
もちろん、これは人間として自然な反応です。ただ、ひとつだけ決定的に重要なことがある。
「人のレシピをカンニングして勘違いするな」
ということです。
あなたの体は、他の誰の体でもありません。あなたの生活は、他の誰の生活でもありません。同じ“肩こり”という言葉でも、その人の肩こりは、その人の人生の中で起きているんです。
姿勢、呼吸、睡眠、食事、考え方、ストレス、生活の癖、回復の癖、頑張り方の癖…
それらが全部、体に出た結果が今のあなたです。
だから、健康の正解は一つじゃない。地球に80億人いるなら、必要な答えも80億通りある。誰かのレシピを盗み見て、「これが正しいらしいから自分もやる」とやってみた所で、うまくいかないことの方が圧倒的に多いです。そしてその時、多くの人は自分を責めます。
「自分は意志が弱い」
「続けられない」
「向いてない」
違います。
向いてないのはあなたじゃなくて、その“レシピ”の方です。
健康において大事なのは、結局
「自分の体の取り扱い説明書を、自分で作ること」
ここで言う取り扱い説明書は、立派なものじゃなくていい。むしろ、地味でいいんです。
自分は、何をしたら回復するのか。
自分は、何をすると崩れるのか。
自分は、どう眠れば翌朝ラクなのか。
自分は、どんな姿勢で疲れるのか。
自分は、どう呼吸すれば落ち着くのか。
自分は、どんな食事が合っているのか。
自分は、どんな頑張り方が負担なのか。
こういう“自分だけのデータ”の積み重ねです。
健康を作るって、結局はこれなんです。流行の正解を当てにいくことじゃない。自分の体で検証して、更新していくこと。
もちろん、医療や専門家の知見は大事です。でもそれは「あなたの取り扱い説明書」を作るための材料であって、完成品じゃない。材料を材料のまま渡されて、「はい、正解ね」と生きられるほど、体は単純じゃない。
だから、僕の結論はシンプルです。
健康の正解を探すな。“自分の”健康を作れ。
大変なことはあるでしょう。でも、難しいことではない。やることはひとつです。
「自分の体と生活に、責任というより“主導権”を取り戻すこと」
これが僕が思う「自分の健康を作る」ということです。
そして結局のところ、それは、“自分らしく生きる”ってことなんだと思います。
僕は“正解”を押しつけるつもりは一切ありません。一緒にやるのは、あなたの体の取り扱い説明書を作ること。
今年も、焦らず、でも主導権だけは手放さずに。一緒に整えていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
久家

