こんにちは、久家です。
健康な体を作るための栄養戦略
1. 腸内環境の適正化
2. 脂質摂取の最適化
3. 抗酸化と解毒
現在【2. 脂質摂取の最適化】 についてお伝えしていますが、どのような脂質を摂るのが良いのか?前回は必須脂肪酸である「オメガ3」についてお伝えしました。
「オメガ3」に関してはテレビCMなどでも頻繁にやっていて多くの人に知られるようになりましたが、流行っているからと言って「オメガ3さえ摂れば良い」ということではありませんので誤解なきように。
今回も脂質の摂取についてお伝えします。
脂質の摂取は無加工で常温個体のものを
脂質の摂取方法は…
「特定のものに偏ることなく、バランス良く摂る」
そして原則として
「無加工で常温個体」
の脂を中心に摂取するのが理想的です。
常温液体(植物の油)も良いのですが、前回もお伝えしたように酸化速度が速く、体に悪影響を及ぼす
「トランス脂肪酸」になるので、常温液体のものを摂る場合は、できるだけフレッシュなものを摂る必要があります。
そして植物の油は、加熱はNGです。加熱したらトランス化するので。オリーブオイルとかも料理で炒めたりするのには使わない方がいいでしょう。
常温個体の脂っていうのは加熱しても酸化しにくいんです。物を炒める、火を通したい、という場合は常温個体の脂を使った方がいいというのが、一応科学的に言われていることです。
常温個体の脂ってなると肉や魚といった動物性のものになります。
脂を選ぶポイント
当たり前ですが肉や魚の脂の質はその肉や魚の質そのものに比例します。
これが難しいところ…
どうしても良い動物性の脂を摂ろうとすると、良い肉や良い魚を買わないといけないのでコストが飛躍的に上がってしまいます。なので、できる範囲で良いものを選ぶ、という感じになると思います。
動物性の脂を選ぶ際のポイントは
育てられている環境
神経質になりすぎる必要はありませんが、重要なことだと僕は思っています。どこまで自分で調べられるかわかりませんが外国産のものであれば、なるべく抗生物質やステロイドホルモンが使われていないものを選びましょう。
こういう化学物質っていうのは脂に溶け込んで残るんです。もし大量に使っているものを選んでしまったら、動物用のステロイドとかを食べているようなものなので、体には影響があります。
実際それが原因でオリンピック失格になっているアスリートが歴史上、結構いるとのことです。食べた豚肉の中に含まれていた興奮剤と成長ホルモンが体から検出されて失格になっている…
それくらい体に残るんです。
エサについてですが、GMO(遺伝子組み換え作物)かどうかは大きく影響すると思います。
食品を買うときに「遺伝子組み換えではない」という表示を見かけると思いますが、GMOを原料にした油はトランス脂肪酸や加工された油と並んで「悪いアブラ」に挙げられます。
このGMOの穀物を世界で最も消費しているのが、牛や豚、鶏といった家畜です。
特に影響が大きいのが牛です。牛は食肉以外にも牛乳、バター、チーズといった乳製品にも幅広く使われます。その牛がGMOの穀物で育てられていたら…、人間に影響がないわけがありません。
そもそも牛は穀物を食べる動物ではありません。草食動物なんです。
生産者側からすると、色々な事情でエサのコントロールっていうのは必要なことだと思いますが、それはあくまで“人間側の都合”。動物にとっては自然な食べ物ではないのです。
また、環境に関しては
放し飼いで育てられているもの
が良いです。
「オーガニックの飼料を使っています」と書いてあっても、放し飼いではなくてギチギチに引き詰められた環境で育てられていたらどうでしょうか?
どういう環境で育ったかって人間でも大事ですよね。どんなにいいものを食べていても劣悪な環境で育っていたら健全な人間は育ちません。動物もそれと同じだと思います。
コストとの兼ね合いになりますが、牛肉、バター、乳製品であれば「牧草牛(グラスフェッドビーフ)」のもの、卵であれば「平飼い」のものを選ぶのがいいと思います。
食事の質を上げるマインドセット
いかがでしたか?
もちろん全てを質の良いものにできればいいですが、当然それでは食費は上がる一方です。かと言って価格だけで選んでしまっては健康を害する危険が非常に高いです。
今回お伝えしたような視点を持った上で、できる範囲でより良い脂質の摂取を意識して行なってくださいね。
最後に一つ、こういう話をする時には必ず「気にし過ぎたら食べるものがなくなるので、できる範囲で」とお伝えするようにしてはいますが…、現代人のほとんどが「食べ過ぎ」です。
なので厳しいことを言えば…
気にし過ぎて、食べるものが減るくらいでちょうどいい
というのが本音です(苦笑)
食べ過ぎの人ほど「3食しっかり食べないと」「しっかり栄養摂らないと」と言って食べないことを不安がっています。
食費はそのままで質を上げる
といったマインドセットで取り組むのが良いかもしれませんね。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
久家